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セミブラックオパール:光と闇の交響楽

セミブラックオパール総合解説

セミブラックオパールは、オーストラリアを主産地とするプレシャスオパールの一種で、N5~N6基準の濃灰色ボディトーンが特徴です。ブラックオパール(N1~N4)とホワイトオパール(N7~N9)の中間に位置し、光の透過率が約35-45%の半透明性を持ちます。1930年代に南オーストラリア州アンダムーカで発見され、1960年代には英国王室へ献上されるなど歴史的価値を築きました。

地質学的特性

鉱物学的構成

化学組成はSiO₂・nH₂O(含水珪酸)で、等軸晶系の非晶質構造を持ちます。モース硬度5~6.5のため耐久性に劣り、比重2.15±0.08の軽量性が特徴です。走査型電子顕微鏡観察では、150-400nmのシリカ球が規則配列し、光の干渉により遊色効果を発現します。

産地分布

主要産地は下記の通り:

産地 特徴 生産割合
アンダムーカ 歴史的産地・大粒結晶 15%
ライトニングリッジ 高輝度・赤色遊色 60%
コーバー・ペディ 小粒・多彩色 25%

2023年現在、採掘可能な鉱区はオーストラリア全土で47箇所に限定され、年間産出量は500kg未満と推計されます。

光学的特性

遊色効果のメカニズム

回折格子効果により、可視光線の波長(380-750nm)を分離します。分光分析では450nmと590nmに吸収帯が確認され、これが青~橙系の遊色を生み出します。高品質石では分散度0.027を記録し、ダイヤモンド(0.044)に次ぐ虹色輝度を示します。

色彩評価基準

GIA鑑定基準による評価体系:

  • ボディトーン:N5~N6(濃灰~鼠灰色)
  • 遊色強度:B1(弱)~B7(強烈)
  • 色彩分布:パターン(ハーレクイン等)で価値変動

2023年査定例では3.29ct赤優位石が221,900円で取引され、過去5年で価格が170%上昇。

歴史的変遷

発見と発展

1932年、アンダムーカの牧童が偶然発見した原石が博物館収蔵されたのが始まりです。1967年に採掘技術が機械化され、厚さ2mm以上の遊色層が認定基準として確立しました。

著名な標本

・エリザベス2世献上石(1965年):総重量312ctの原石
・東京国立博物館蔵「灰月」:8.4ctで日本最大
・ルーブル美術館「オパール・ドラマ」:5.2ctのカラーチェンジ効果

市場動向

価格形成要因

1ctあたりの平均価格相場:

品質 価格帯(円/ct)
商業用 8,000~15,000
ジュエリー用 30,000~80,000
コレクター級 120,000~

2024年サザビーズ競売で5.01ct石が320万円(約64万円/ct)で落札。

需要動向

日本市場では2015年以降、30代女性を中心に需要が年率12%増加。中国市場では2022年以降、投資目的の購入が47%を占めます。

実用情報

鑑別ポイント

1. 偏光検査:等方性を示す
2. 紫外線反応:不活性(合成石は青色蛍光)
3. インクルージョン:砂粒状石英を含む

保守管理

・超音波洗浄禁止(破損リスク)
・湿度50%以上での保管推奨(脱水防止)
・硬度差5以上の宝石と接触回避

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