母貝と産地
南洋白蝶ゴールド真珠の母貝は白蝶貝(学名:Pinctada maxima)です。この貝は養殖母貝の中でも群を抜いて大型で、貝殻の直径は約30cm、重さは4.5~5.5キロにまで及びます。貝殻の内側の縁が金色の「ゴールドリップ」から主にイエロー・クリーム・ゴールド系の真珠が産出されます。
主な産地は以下の通りです:
- インドネシア
- フィリピン
- ミャンマー
- オーストラリア(主にシルバー系)
- 日本(沖縄や奄美大島で少量生産)
サイズと特徴
南洋白蝶ゴールド真珠の一般的な大きさは直径約8~20ミリと、他の真珠に比べて大きいのが特徴です。これは母貝の大きさに比例しているだけでなく、真珠層一層の厚さがアコヤ真珠や黒蝶真珠よりも厚いことも理由の一つです。
真珠層1層の厚さ比較:
- アコヤ真珠:0.2μm~0.4μm
- 白蝶真珠:0.4μm~0.6μm
色彩と価値
南洋白蝶ゴールド真珠の色合いは、淡い黄色から鮮やかな金色まで幅広いグラデーションが存在します。しかし、実際に産出される真珠の多くはクリームやパウダーイエローなどの淡い色です。
濃い金色の白蝶真珠は非常に稀少で、高値で取引されています。特に、以下の特徴を持つものが最高品質とされています:
- 濃い金色
- 中央にかけてグリーンやオレンジの干渉色が見られる
養殖と稀少性
ゴールドカラーの白蝶真珠の養殖は非常に難しく、その産出割合は白蝶真珠の全産出量のわずか0.1%にも満たないとされています。この稀少性が、南洋白蝶ゴールド真珠の価値をさらに高めています。
結論
南洋白蝶ゴールド真珠は、その大きさ、美しい色彩、稀少性から「真珠の女王」と呼ばれるにふさわしい、高級感溢れる宝石です。その独特の輝きと価値は、多くの人々を魅了し続けています。